本日は、平成27年(2015年)9月14日月曜日
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント 中小企業診断士の立石です】
前回は、学生の方がおそらく就職したくはない企業、いわゆる「ブラック企業」について綴りました。
記事で綴りましたが、「完璧なホワイト企業」は存在しないと思いますが、世間一般のほとんどの企業が、違法行為などを行わない真っ当な企業のはずです。
今回も学生の方に、現実をお伝えしますが、企業によっては部門や配属先で、残業時間のバラツキがある場合があります。その中でタチの悪い、いわゆる「ゴネ得」の会社を綴ります。
同じ事業部門なのに、同じ製品・サービスを扱っているのに(つまり所属チームが同じ)
定時退社ができる部署と、連日夜遅くまで残業が必要な部署の双方が存在する会社があります。
もちろん、こういう会社は、世間では珍しいことではありません。
「完璧なホワイト企業」では無いでしょうが、残業代がきちんと支払われていれば、ブラック企業であるとの烙印を押せません。ところが、経費削減策の一環とやらで、その残業代を「一律○〇時間分の手当」として、全社員支給となっていたらいかがですか?つまり、残業時間にかかわらず、給与体系が全社員共通となるわけです。
適宜、定時退社できる部門の社員にとっては、まちがいなく「ホワイト企業」であってバラ色の人生です。
一方、残業が常態化している部門の社員にとっては、残業代のカットを意味します。
もちろん、「残業代稼ぎを目的としたダラダラ残業」という実態があれば、業務効率を上げるため、一律手当支給による手法も、正しいやり方です。
しかしながら、その残業時間の仕事の中身が、定時退社ばかりの部門が本来行うべき業務の「肩代わり」「押し付け」であったりすると、話は違ってきます。いわゆる怠慢な部門、怠慢社員の「ゴネ得」が、まかり通る会社です。
そんな会社では、真面目に働く社員のモラール(士気)が上がるはずもなく、それこそ、ブラック企業のような経営者(資本家)の暴挙ではなく、【労働者が労働者を搾取する会社】であり、「こんなブラックな企業で、働いていられない」となります。特殊なケースのようですが、実際にこういう会社が相当数存在します。
ちなみに、私が新卒入社したキーエンスでは、社員の仕事上の成果(営業部門なら売上実績やプロセスの実績)にバラツキがあっても、日々の業務の負荷のバラツキは、ほとんどなかったと思います(過去に綴りました、コチラをクリックしてください)。
また、モラール(士気)低下の要因となる「ゴネ得」については、そんな風潮や社員の存在は許されるはずもなく、 生まれてくる気配さえ全く感じませんでした。お客さま第一をモットーに、モラール(士気)の維持・強化に注力した会社といえます。
「ブラック企業」はもちろん、「ゴネ得」がまかり通って、一部の社員の負荷が大きくなる会社で働くのも回避したいものですね。
結局は、「入社してみないとわからない・・・?」。今回のテーマは、働く側が不利といったところでしょうか。