本日は、平成26年(2014年)1月18日土曜日
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント 中小企業診断士の立石です】

土日・祝日のテーマは「バラエティ」です。前回のお休みに引き続き、私が新卒で入社した株式会社キーエンスの話題です。当時のキーエンスは中小企業から大企業へ飛躍する頃でありました。現代の中小企業経営者に参考になることも多いと思います。私の頭の中の記憶を綴りますが、もう四半世紀以上過ぎたので、ボンヤリした内容かもしれません。最近は何事につけ日記を書いておけばよかったと後悔する日々です(笑)

1987年(昭和62年)5月。営業所に配属後の研修。初めての同行訪問の記憶です。
オリジナルのセンサ応用機器の先輩と同行。当時のキーエンスの営業部門における顧客訪問のスタイルは、事前にお客さまに訪問のアポイントを取ったうえで、当日朝一番から夕方まで終日顧客訪問をします。
外出は週2日程度。キーエンスでは、出社してから思いついたように外出する営業担当者はひとりとして存在しません。
朝7時営業所出発。高速道路を抜けて8時30分に大手電機メーカーに到着。新製品のデモ訪問。たくさんのお客さまが集まってこられます。
圧巻は午後の大手輸送機械メーカーへの訪問。実際の製造ラインに入って、お貸し出しした機器を実験します。結果OK!その場に立ち会われた数名のお客さまが「よしっ!」と歓声をあげられました。その場で購入決定に至る場面を、目の当たりにして圧倒されました。そして、帰り際に、購入する側のお客さまから『本日はありがとうございました、本当に助かりました』と大変感謝されたのです。「メーカーの営業マンには後が無い」「お客さまはメーカーの営業マンに期待している」という実際のシーンです。
当然のことながら、今後自身が担当する機器の操作方法は完全にマスターしなければなりません。決意が新たになります。
また、ライバル会社がある事業部の営業では、受注競争に勝つためにも相手方の製品知識も頭に叩き込む必要があります。これがキーエンスの強みである直販営業担当者の使命でもあります。たぶん同業他社の営業担当者より勉強する時間は長いはずです。
なんだか大変なようですが、いまになって当時を振り返れば、文系出身の私でも正直言って何とかなるものです(実際なんとかなりました)。営業所に帰着したのが19時すぎ。この時間に直帰する営業担当者も存在しえません。そこから残業があります。もちろん、私がキーエンスに在職中、残業代の不払いなど一切ありませんでした。
賃金の対価である労働というのは元来ツライものであるはずです。ところが「お客さまから感謝されて代金を頂ける」これは職業としては最高です。少々キツイ仕事でも社員は高いモチベーションを持ち続けるはずです。中小企業経営者が、お客さまから御礼の言葉を頂ける仕掛けを作ったりするなど、心がけたいことでもあります。次回もキーエンスの営業所に配属された頃の記憶をたどりましょうかね…

『元キーエンス社員の回想、通算100回』にして、学生さんむけ、社会人むけ、そして経営トップ・事業責任者むけの記事をまとめてみました(コチラをクリックしてください)。

『追記』キーエンスと同じ『直販営業』を志向しても、成長できない理由

こんな理由もあると思います
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