本日は、平成27年(2015年)4月01日水曜日
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント 中小企業診断士の立石です】
土日・祝日のテーマは「バラエティ」です。先週に引き続き、私が新卒で入社した株式会社キーエンスの話題です。当時のキーエンスは中小企業から大企業へ飛躍する頃でありました。現代の中小企業経営者に参考になることも多いと思います。私の頭の中の記憶を綴りますが、もう四半世紀以上過ぎたので、ボンヤリした内容かもしれません。キーエンスを退職して、当時のライバル会社に転職した後も含めて、最近は何事につけ日記を書いておけばよかったと後悔する日々です(笑)
本日は4月1日水曜日。
企業によって決算時期が異なりますが、本日4月1日は、大半の企業で新卒の方の入社日かと思います。その意味でも、本日より「新年度」の開始ですね。
本日、社会人として新卒入社される方々には、一層の親近感があります。というのも1987年(昭和62年)、私がキーエンスに新卒入社した4月1日も、同じ水曜日だった記憶があるからです。
当時のただいまの時間は、初出勤中の通勤電車の中で非常に緊張していたと思います。ただ本日の入社日を含めて、まず3日間がんばれば土日がお休みとなります。学生時代の不規則な生活から、社会人へのウォーミングアップには最適な週(暦)だと思います。
私の活動方針
本日からの「新年度」も、経営コンサルタント(中小企業診断士)としての私の活動方針に、変更はありません。
ご相談先の企業が、高い利益を確保する為に、ひたすら「売上を上げて利益を確保する」ことに徹した施策や、市場ニーズ収集・商品企画~製品開発~PR~販売~アフターサービスまでの全段階で、売れる仕組み構築への助言・提案の実施にまい進して参ります。
もちろん、提案は「具体的」をモットーに、「精神論」などという非ロジカルな手法は、一切採用いたしません。
さて、その新年度を迎えて、受注・売上伸長を目指す経営者のみなさまは、「なぜ?(はてな)」をお持ちで、お困りではないですか?
我が社には、優れた技術力がある、市場にマッチした商品を展開している、短納期で対応できる、品質が良い、展示会出展やウェブ広告に力をいれている、自社の営業力に自信がある、営業力のある中間業者さんに販売の依頼が実現できたetc・・・。相当努力をされているののにもかかわらず、「もっと売れてもいいはずなのに?何故だろう?」というお悩みです。
今回は「失注から学ぶ」です。
まずは競争場面を想定してください。みなさまの会社で展開されている商品・サービスについて、既にライバル会社があって競争することは勿論、仮にライバル会社が存在しない独占商品でも、お客さま側の限られた予算執行の優先順位で、実際は全く違う商品と受注競争になっている場合があります。
これらの企業間競争を「闘い」と見る向きもあります。ところがBtoB(企業間取引)の分野でも、お客さまの予算を巡る受注競争とは、競争する会社の営業担当者同士が直接に試合をして、勝敗を決めるわけではありません。武道の達人を営業担当者に配置しても、刃を全く交えることもなく、一瞬にして生の大根を切られるが如く、あえなく敗北(失注)するケースもあります。つまり、勝敗の判定はお客さまの専権事項。お客さまが満足された会社に発注されるということです。「お客さま第一」の理由が改めて認識できると思います。
以上のように、ビジネスでの競争場面では、対お客さま対応を基軸とした戦いのため、スポーツや格闘技のように、対戦相手と戦っている場面を観戦できません。その為、ライバルとなる相手方の戦術を正確に把握することが困難なケースもあります。結果、「受注(勝った)できた理由」「失注(負ける)理由」が、曖昧(あいまい)な商談も出現して参ります。
世間一般の会社より「二歩先を行く」キーエンスの強みは、市場ニーズにマッチした付加価値の高いオリジナル商品を展開する一方で、対ライバル会社を含めた受注競争に圧勝する点も見逃せません。
キーエンスの直販担当者としての勤務時代、競合案件については、必ず勝つ(受注する)ことが求められました。もちろん、キーエンスでは勝ち抜くための手段として、顧客への接待は厳禁であります。勝つ為の工夫を怠らないこと、知恵を使う以外に方法はありません。
そして、受注できた場合、万一失注した場合も「何故、勝てたのか?敗北したのか?」「今後、別件で勝利するためには、どうすればいいのか?」を徹底的に分析した記憶があります。
ところが、キーエンス級の強い会社に「二歩遅れた会社」では、それらが全くデタラメです。
「受注できた理由」は、営業担当者のがんばり・努力の結果だと誇張されます。まさに勝てば官軍のありさまです。
さらに一方の「失注した場合の理由」については、不景気のせい、製品力が無い、ライバル会社のダンピングのせいと、ひたすら他の要因に転嫁されます、ひどい場合は「わからない」または「沈黙」のままで終わります。社内での責任追及や叱責を回避するには、都合のよい手法かもしれませんが、失注原因の分析が無いということは、営業プロセスの改善は勿論、営業部門では解決できない問題点や課題も放置されたままとなります。そしてズルズルと同じパターンで失注(負け)が繰り返されていきます。
では、受注競争の結果を客観的に分析する「二歩先を行く」企業に対して、どのような手順で一歩近づけばいいのでしょうか?
今回の答えは簡単なはずです。もちろん専用の大がかりなITシステムを導入するのは、後回しでいいです。
さらに、もし全く見えない状況でお困りなら、外部の意見を聴かれることも賢明かと存じます。例えば、経営コンサルタントにお尋ねになるのも一案です。スキルのある「第三者」に客観的な助言を求めてみるのです。
今回も以下を繰り返します。
「ある日突然、キーエンス級の強い会社がライバルになった時、対処できますか?」
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