本日は、平成26年(2014年)1月2日木曜日
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント 中小企業診断士の立石です】
ただいまは冬休みのため、休日のテーマは「バラエティ」です。昨日に引き続き、私が新卒で入社した株式会社キーエンスの話題です。当時のキーエンスは中小企業から大企業へ飛躍する頃でありました。現代の中小企業経営者に参考になることも多いと思います。私の頭の中の記憶を綴りますが、もう四半世紀以上過ぎたので、ボンヤリした内容かもしれません。最近は何事につけ日記を書いておけばよかったと後悔する日々です(笑)
1987年(昭和62年)4月。株式会社キーエンスに新卒入社後、前半の研修が終わった土曜日に、ホテルで「新年度発表会」がありました。
全従業員が参加。前年度の経営成績や今年度の目標、各事業部のスローガンなどが発表されました。メインはもちろん創業者の講話。将来のビジョンも語られます。そして営業担当者の年間成績表彰。3つの事業部の各トップセールマンと昨年入社の新人の最優秀者に、創業者より表彰状が授与されます。会場に居合わせた全国の営業担当者を含めた全社員から拍手喝采。演壇には登れないのですが、各事業部3位までが表彰の対象。当時の私には想像もつかなかったのですが、2年後になんとか3位にすべりこめました。
最後に懇親会となる立食パーティー。創業当初は中華料理店の2階で新年度発表会を開催していたとのことです。派手でなくても中小企業には、こういうイベントは必要だと思います。
特に経営トップが、前面にでて語る意義は大きいのです。昔も今も、中小企業の業績は、経営トップの力量で決まるといっても過言ではありません。売上高、利益等の経営目標の達成等、経営者には経営に対する強い想いが必要であります。そして社員全員に、経営者の情熱に共感してもらう必要があります。
その為には、経営トップ自らが前面に出て、繰り返し社員に伝えるのが一番正しい手順なのであります。キーエンスでは私が退職する時点の従業員500名超の大企業の規模となっても、この姿勢は変わらず継続されていました。
キーエンスの創業者は、新入社員研修時はもちろん、外部講師による集合研修の際も必ず冒頭に時間をとって、創業者の講話の形式で社員に直接語りかけていました。経営理念の共有、行動指針の意味合い、従業員教育ともなる内容も、経営幹部や管理職任せだけにしません。常に自らが前面に出で、繰り返し社員に伝えていたのです。この「繰り返す」ことが重要なのです。これも経営者として「経営に対する強い想い」があればこそできることであります。
現代の中小企業経営者も真似ることができるはずです。次回もキーエンス本社での新人研修の思い出、次回は機器の実習の記憶をたどりましょうかね…。
※『元キーエンス社員の回想、通算100回』にして、学生さんむけ、社会人むけ、そして経営トップ・事業責任者むけの記事をまとめてみました(コチラをクリックしてください)。