本日は、平成25年(2013年)12月29日日曜日
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント 中小企業診断士の立石です】
さすがに、本日は既に冬休みという方がほとんどでしょうか?羨ましいかぎりです。休日のテーマは「バラエティ」です。前回に引き続き、私が新卒で入社した株式会社キーエンスの話題です。私の頭の中の記憶を綴ります。もう四半世紀以上過ぎたので、ボンヤリした内容かもしれませんが。最近は何事につけ日記を書いておけばよかったと後悔する日々です(笑)
1986年(昭和61年)夏、キーエンス(当時の社名はリード電機)を受験することを決意しました。但し、第一志望は他の大手電機メーカーでした。
キーエンスの入社試験
◆1次試験は筆記(簡単な計算等、いまでいうSPIの類)。
◆2次試験は6名程度の集合面接・ディスカッション
◆3次試験の役員面接合格まで順調に進みました。
次は最終面接と聞かされていたのですが、ちょうど8月20日の会社訪問解禁日の日程と重なり、当日は第一志望の大手企業に出向いていました。
その大手の企業に会社訪問しましたら、即日に筆記テスト。翌々日の面接試験合格で「役員面接にお越しください」との連絡。電子メールなんて無い時代ですから、イエ電でのやりとり。その大手企業に指定された日時に訪問。面接実施前に人事担当者から説明がありました。「まず、ノックをしてからお入りください。指示があると思いますが、当社を志望した動機を1分以内程度でお話しください」。 そしてお部屋をノック…「どうぞ」の声。 扉をあけ「失礼いたします」と一礼して見上げたら、 面接会場とは疑う小さい部屋。役員らしき男性がひとり。 政党の党首のような背もたれの長いイス。「志望動機をどうぞ」のお声。「はい。私が御社を志望いたしましたのは・・・」。ところが、このお方。あろうことか私が入室してから退出するまで正面をむかず。斜め後ろの机に向いて何やらペンを走らせています。終始、事務処理をされているご様子です。たぶん、こちらの話はお聞きになっていないだろうな… イスの背もたれの高さで、お相手の顔も拝見できないありさま。 志望動機を話し終えたところで「はいご苦労さまでした」 視線を合わすことも許されず面接終了。もちろん不合格。後で聞いたところによると、 当時この会社は指定校制度を採用していたらしく、それ以外の学生は採用するつもりはなかったとの噂(あくまで噂ですよ)。それなら「最初から呼ばないほうが…」ってところでしょうか? この不思議な役員の方とは、数年後の転職活動の際、これまた最終試験で再開します(本当)。その際は面と向かって話す機会を頂きましたが…(後日ブログに書きます)。(2014_6_08追記 まさか?・・・この役員の方と再会した転職活動の模様はコチラの記事です。)
悔しいというか、失意のうちに大手会社を不合格となった後、キーエンス(当時の社名はリード電機)の最終面接に臨みました。本社は現在の新大阪駅から見える超高層のビルではなく、高槻市にありました。
最終試験は創業者である社長との面接試験。訪問したら、落ち着いた小さなコーナーに案内されました。既に創業者である社長が着座されていました。会社説明会で、私が惹かれたあの方です。握手できるより近い距離の机。創業者の隣に総務人事の責任者が同席。創業者は会社説明会と変わらず終始、紳士的かつ冷静な口調(中小企業経営者が見習うべき姿勢です)。不遜ともいえる、第一志望の大手企業の対応とは雲泥の差でした。面接時間30分程度で、いくつか質疑応答がありました。
後日電話連絡があり内定にいたりました。
キーエンスに入社して営業所に配属された後、先輩から最終面接の様子を聞かれました。
「最後に質問はありますか?」と創業者に尋ねられて、経営指標と将来のビジョンについて質問した内容が、創業者が日頃強く信念としている内容とリンクしているようでありました。
先輩方は「いい質問したな…それは絶対合格するよ」「よくそんなテクニックを知っているな…(笑)」と。いいえ、テクニックを駆使する余裕もなく本当に偶然です。(そういえば、私の質問に対して冷静な創業者が熱く語りはじめ、それについてどう考えるか逆に尋ねられ、しどろもどろに回答した覚えがあります)。
大学のゼミの同期のほとんどが、金融業界(銀行、証券)にすすむなか、当時、リード電機(キーエンス)を知る学生はほとんどいなかったような気がいたします。ただ、金融業界にすすむ友人に感化されて、会社の経営に関する数字関係が詳しくなったのは、結果的にありがたかった限りです。次回はキーエンスに新卒入社した4月以降の思い出などの記憶をたどりましょうかね… (関連記事もご覧ください)入社して良かったこと、厳しかったこと、キーエンス退職までを綴ってまいります
2014_3_23追記 あくまで個人的な所感なのですが、キーエンス勤務時代に感じた必要な能力(実は心がけ)についても綴っています⇒記事はコチラ
2014_5_28追記 キーエンスに入社した経験から、正直に個人的所感を申し上げると、キーエンスが「楽に稼げる会社」であるとか「ブラック企業」である・・・ともに間違っていると思います。恐れる必要もありませんが、甘い考えも捨てることです。是非、私のブログを読み進めて、今後の参考にしてください。
※『元キーエンス社員の回想、通算100回』にして、学生さんむけ、社会人むけ、そして経営トップ・事業責任者むけの記事をまとめてみました(コチラをクリックしてください)。
2018_12 初公開 私がキーエンスの最終面接をクリアした本当の理由(私見)
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