本日は、平成25年(2013年)6月2日日曜日
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント 中小企業診断士の立石です】

早いもので昨日から6月。水無月(みなづき)です。
日曜日はバラエティです。

数年前になります。
パソコンの周辺機器を販売している
ある売り場の実話です。

お若い男性のスタッフに、
購入したい商品の陳列場所を尋ねたら
目をあわせず、小さい声で「ボソボソ・・・」の口調で
案内を受けました。

気分が悪いとか思わず、
むしろ、〔いっばい・いっばい〕なりに
一生懸命対応している誠実な印象がありました。

ただ、いろいろなお客さまが来店するので
「(相手によっては)接客が大変かなあ・・・」と
他人事ながら、少々心配に思ってました。

この売り場には
月に一度ほど、足を運んでいました。
そのたびに、その男性スタッフの姿を見て
(あっ、いる・いる)と、見守っている気分でした。

ある日、
大きい声の男性が、なにやら女性スタッフに
質問しています。

かなり技術レベルの高い内容のようで
答えに窮していました。

そして「そんなことも。わからないの?!」
・・・ちょっと険悪に・・・

ついには、女性スタッフは
対応できないとギブアップ!、

なんと近くにいた、
例の男性スタッフにバトンタッチ・・・
(えっ~?!修羅場になるぞ。きっと!)

ところが
興奮していた男性客が
一瞬にして紳士に変貌します。
(男性スタッフが何を話しているか、
「ボソボソ・・・」で聞きとれません)。

売り場に男性客の声だけが響きます。
「なるほど!」
「えっ?実際に購入されて、試しておられるのですか?」
「そういう欠点もあるんですか、いいことお聞きしました」
「2つのパターンを、両方試されているのですか?」

「ちなみに、どれとどれの組み合わせになりますか?」
男性スタッフが、製品の箱を次々に手渡します。
そのたびに「これを使うのですか、そうか~
気づかなかった・・・」

「失敗してもいいんです。もともと私の考えが
間違っていないとわかったので十分です。
どのお店に行っても、答えがなかったので・・・」

「どうもありがとう」と一礼された男性客は、
それぞれの製品(かなりの数)の「値札」を
一切気にすることもなくレジで精算。
(相当な金額だと思います)。

レジで精算をすませ、
商品で一杯になった手提げ袋を
両手にかかえ、駆けよるように
男性スタッフのもとへ戻ってきました。

「いつも、こちらにいらっしゃるのですか?」
「はい」(ここだけ男性スタッフの声が聞こえました)
「また相談に乗ってください、仲間で研究しているので
同じものを買うように言っておきますから・・・」

そして、
私がこれまでの営業経験やコンサルタント経験で
かつて頂いたことのない、お褒めの言葉を耳にしました

男性客がスタッフに話しました。
☆「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ので、今後ともよろしくお願いします」
対して、スタッフの方が、しっかりと頭を下げました。
いい光景!

<本日、お尋ねする内容>
みなさまへ
上記の
☆「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」部分。
お客さまから男性スタッフへの
最高のお褒めの言葉を考えてください。

販売の経験がおありの方は、おそらく鳥肌が立つはずです。
ちなみに、
×「あなたから買いたい」ではありません。
この言葉は、相対評価のイメージでも使われます。
競合会社の営業担当が、あまりにも無礼な場合、
お客さまから
「ごくフツー」の当方に寄せられるといった経験も
ありましたので・・・不正解とします。
×「他では絶対買わない」も同様に不正解とします。

〔適材適所〕
こちらの男性スタッフを採用・そして販売に配属された
会社の眼力には脱帽です。
私の既成概念ごときでは、まだまだと
悟った瞬間でもありました。