本日は、平成25年(2013年)12月8日日曜日
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント 中小企業診断士の立石です】

中小企業診断士 2次試験の話題です。今回もすべて私見・個人的感想です。
一昨日に、第2次試験(筆記)通過者の発表がありました。 口述試験に進まれた方、 おめでとうございます。 もう一息ですね。
さて、今年の夏、1次試験不合格の方には、初心にかえって是非、合格まで奮闘するようにと激励していました。今回は違います。
2次試験不合格の方、特に今年が2次試験受験資格最後で不合格となった方、つまり、来年の受験では、再度1次試験受験が必要な方へのメッセージです。
まず、今日までの努力は大変だったと思います。 今回は、いったん休んで、じっくり考え直して頂きたいと 申し上げたいのです。
ズバリ伺います、中小企業診断士の資格について。
「いまのあなたに、本当に必要な資格なのですか?」意識して頂きたいのは「本当に」の部分です。あれこれの切り口を提示します。
【いまの仕事に本当に必要?】
私の場合は、中小企業診断士と名乗って活動していますので、絶対に必要です。そして仕事に直接リンクする業務、 たとえば金融機関、特に信用金庫や信用組合にお勤めの方には、 価値があるはずです。
ところが、資格取得後に独立せず会社勤めを続ける場合、名刺に資格を記載したり、資格手当てが懐に入る場合もありますが、苦労して得られる対価は、その程度のものですか?
【転職に本当に有利?】
そんなことはありません。
一昨年、同期で合格した私が尊敬する30代前半の方の場合です。
中小企業診断士資格取得の後、会社勤めのキャリアを買われて転職に成功されたのですが、転職活動の際、就職紹介の会社の担当者から「正直言って、転職に際して中小企業診断士という資格の価値はゼロだ」と直言されたそうです。
私自身も、あちらこちらの社長さんと話す機会がありますが、中小企業診断士の資格を持っていても、前職に華々しいキャリアが無いのなら、特に選考に影響しないし関心も無い。むしろ、入社後に中小企業診断士などの難関な資格にトライしたいという「前向きな新卒の方」を採用したいと おっしゃられます。
【資格で人生がかわる?】
収入がダウンするといった、ネガティブなケースを含めていいのなら、 その通り「人生が変わる」でしょう。 もちろん、中小企業診断士の資格で収入や生活が好転する保証はありません。
だからこそ、人生が変わるという表現でなく、「人生をかえる【キッカケを与える】」という微妙な言い回しに終始せざるを得ません。ここで注意したいのは、あくまで【キッカケ】だということです。
つまり資格をとった後は、あなたの腕次第。(失敗しても)資格取得をオススメした側は、一切関知しないしませんし、もちろん一切の責任を持ちませんよてことです。
【本当に時間を再投入していいのか?】
受験を継続する場合、 来年も受験指導校の予備校に通うとなると 授業料の出費は決して安いものではありません。
お金もそうですが、何よりも時間がかかります。 土日はもとより、平日夜のお付き合いも遮断して 相当の時間を投入することになるはずです。
成果の見えないものに、時間を再投入する。その覚悟とリスクを、しっかり考えてみてください。特に、20代、30代のお若い方の 毎日の時間は、人脈を構築するための貴重なものです。
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そして、今後を考える際は、ちょっと冷静になる為に、立ち位置を変えてください。勉強仲間がいたり通学されている方は「合格するまで、絶対継続する」という周囲の雰囲気に呑まれてしまい、冷静な判断ができなくなります。まず、自身ひとりで しっかり考えましょう。受験を辞めることは、逃げることではありません。決して恥ずかしいことではありません。
なるべく、この資格を詳しく知らない方とも交流して、意見を求めてみましょう。 そのうえで、再度受験を決意できたのなら、問題はありません。 あとは、がんばるのみですね。