本日は、令和2年(2020年)5月4日(月)
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント
元キーエンス(→アンリツ)社員、
中小企業診断士の立石です】
一刻も早く終息してもらいたい、新コロナウイルス。
緊急事態宣言の現在、B2B(企業間取引)の訪問セールス部門では、
テレワーク、最小人員による出社制度の導入も進んでいますが、
何よりも、これまでの基本業務であった顧客へのセールス訪問が
【自粛(または禁止)】に追い込まれています。
従来の訪問セールススタイルも、
外部環境の変化に対応(>>>コチラをクリックしてください)するため、
今後、ガラリと変わる事態になるやもしれません。
まずは【汎用品】かつ【リピート品】の販売スタイルの今後について
綴ってまいりたいと思います。
キーエンスはもちろん、生産財の分野では【汎用品】かつ【リピート品】の商品は
相当数あります。
ここでいう【汎用品】は、お客さまがその製品について相当熟知している
もの(原則として技術的な説明が不要)と位置づけます。
そもそも論で考察しますが、
【汎用品】かつ【リピート品】は、「黙ってても売れるはず」ですね。
それでも、わざわざコストのかかる訪問セールスの担当者を、何故配置しているのでしょうか?
さまざまな理由がありますが、そのひとつに
『お客さまの不便を解消して、売上高を伸長できる』という
Win-Win実現の経緯がありました。
有力な営業戦術【顔出し訪問】
私が勤務していた1980年代後半のキーエンスでは、
【挨拶訪問】は禁止されていましたが、
取引先を維持する為の【顔出し訪問】は、有力な戦術のひとつでありました。
(現在も踏襲されていると思います)。
というのも、キーエンス某事業部門のセールス活動。
巷で噂される1日30~40件の顧客訪問は、
【顔出し訪問】なくして、どう考えても実現不可能だからです。
【汎用品】は、中小の工場でも勿論購入されます。
発注に際して、売り手から『注文書』(2000年代まではFAX送信が主流)を
求められる場合もあります。
ところが、高額な商品ならともかく、購入額としては低い商品に
わざわざ注文書を作成するのは、面倒このうえないと考える方が
多かったのも事実です。
そこで、定期的に【顔出し訪問】する営業担当者が
重宝されたわけです。
来訪した営業担当者の顔を見るなり、
『あっそうだ。あれを購入しないと・・・』その場でリピート注文。
数量と希望納期を口頭で伝えるだけ。
型式についても『前のと同じ。いつもので。』だけで、
営業担当者に伝わります(電話注文より手間をかけず・話が早い)。
もちろん、キーエンスに限らず、売り手の定期的な顔出し訪問は、
顧客との人的関係が深まるのは事実です。
『他(ライバル会社)でも構わないんだけど、
せっかく来てくれたから、今回は御社から買います』と、
【汎用品】ならではの、”お土産””注文をされるお客さまも・・・
但し【汎用品】というのは、競合がし烈である場合が多いのであります。
定期的な【顔出し訪問】は、取引顧客の維持に大切ですが、
怠るとライバル会社に発注されるケースが、多発します。
さて、本題。
今後、顧客へのセールス訪問が【自粛(または禁止)】が継続すると・・・
果たしてどうなるか?の私見については次回。