本日は、令和2年(2020年)3月2日(月)
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント
元キーエンス(→アンリツ)社員、
中小企業診断士の立石です】
下記は前回の再掲です(有望引合以降も記載)
約30年前、キーエンスからライバルのアンリツに転職。
キーエンスと直接競合する商品の直販営業を行ないつつ、
増えた業務がマーケティング。
当時のアンリツは、機器の精度という技術面では、圧倒的優位であるものの、
販売という視点では、キーエンスの営業担当者の数と接客量には、
及びません。
引合件数を増やすとともに、引合内容が【相当有望】であることが、
求められます。
その課題を解決した、独自の仕組みによる運用と成果について、
少々綴りたいと思います。
現在のMAの運用でも
【ホワイトペーパー】と【見込顧客リスト】は、コアとなる要素です。
当時運用した【見込顧客リスト】は、単に名刺情報だけでなく
【お客さまへのヒアリングで獲得した情報】も、同時入力していました。
その情報項目について、現在でいう【ファネル(漏斗)】で絞り、
【ホワイトペーパー】で、アプローチする手法です。
見込み通りに得られた成果
◆現有製品の拡販
(1992年度、キーエンスが上場来初の減収減益・・・減益は、高付加価値の測定機器の販売が低迷?一方、競合する商品でアンリツが販売台数続伸。念願のトップシェア奪還が、実現できたと判断しました)。
◆新商品の企画・製品化・拡販
(もちろん市場ニーズ対応・アンリツの看板であった【オリジナル&ハイレベル】の商品。
つまり、キーエンスが後発でリバースしようにも、無理であろうと想定した製品が続々誕生)
思わぬ効果(意外な効果)
ホワイトペーパーは不要・
いわゆる【ファネル(漏斗)】だけで新規取引先を獲得できる
他の事業部営業の熱心な先輩が、私を訪ねて来られました。
【この商品を拡販したい・・・どこか売り先ないですか?】。
私にとって、初めて見る商品です。
(当初は、アンリツでは珍しかった営業で中途採用という
私を試されていたかもしれません)。
商品の内容を伺って、
この見込顧客リスト(フロッピーディスクに保存)を、コンピュータにセット。
いわゆる【ファネル(漏斗)】で、ディスクを読み取ります
【キコ・キコ】の動作音、時間がかかります。
そして5名のお客さまを抽出。
1名の方に私が電話PR。
『興味があるので、まず資料を送付して欲しい』。
その後、先輩に引き継ぎましたが、
当初不可能とされていた新規取引が成功し、
この事業部の主要取引先となりました。
正直言って、抽出された5名のお客さまは、私の担当する製品群を
購入されることは、絶対に無いお客さまでした。
当時、面談時にヒアリングしていた項目は、
【次につなげる】ための情報。
ところが、この【次につなげる】は、自身が担当する製品だけでなく、
部門間を超えた商品の拡販にも有効。その思わぬ効果を知りました。
製品知識がなくても売れる、魔法のような手法でもあり・・・
これに味をしめて、取引実績のあるお客さまを
【ファネル(漏斗)】して、また別の事業部製品の拡販(やや大口)も実現できました。
こちらは、顔見知りの営業担当の方。
受注成績は、全てお任せしました。
『この製品は他社の高機能品に押されて、やや時代遅れ感があるのに何故、
一気に売れるの?』と、飛んでこられました。
私は、この製品についての知識は、全くありませんでした。
恥ずかしながら、技術的なことは、正直ちんぷんかんぷんでした。
でも、こちらが予め想定(【ファネル(漏斗)】)したお客さま相手なら、
『注文します、すぐ納入してください』に至ります。
・・・今風では、CRMの
いわゆる【クロスセル】の実現で、LTVを高めるといったところでしょうか。
上記2つの例は、独自に構築したマーケティング・フレームの成果でありますが、
当該フレームは、現在のMA(マーケティング・オートメーション)にも
容易に取り入れられます。
効率的に新規取引先を獲得、あるいは既存取引先に別製品の納入実現・・・
それには、ヒアリングスキルを身に着けた
営業担当者の育成と同様に、マーケティングのフレーム構築にも
簡単な内容ですが、ノウハウがあります。
お悩みなら、是非ご相談ください。
製造業だけでなく、たくさんの商材を取り扱われる卸売業の御社でも
必ず運用できます。