本日は、平成26年(2014年)5月10日土曜日
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント 中小企業診断士の立石です】
土日・祝日のテーマは「バラエティ」です。先週に引き続き、私が新卒で入社した株式会社キーエンスの話題です。当時のキーエンスは中小企業から大企業へ飛躍する頃でありました。現代の中小企業経営者に参考になることも多いと思います。私の頭の中の記憶を綴りますが、もう四半世紀以上過ぎたので、ボンヤリした内容かもしれません。最近は何事につけ日記を書いておけばよかったと後悔する日々です(笑)
私がキーエンスに勤務していた当時の営業所では、大きな用紙を使って「営業実績」が壁に貼り出されていたと記憶しています。新卒で赴任した際に、存在していたか記憶が定かではないですが、入社1年目後半には確実にありました。というのも、その頃にグルーブの位置が物理的に移動して、私の席の左前方の壁(グループの責任者からは左)に、その「成績一覧表」が貼り出されていたので、電話営業中は常に視野に入っていたからです。
実績表は、当時はパソコンが普及していなかったので、もちろん手書き。表計算ソフトのようなマス目仕様でした。
個人別はもちろんグループ別について、毎月、四半期、上期、下期、通期・・・と、達成すれば青のマジックで○、未達成なら赤のマジックで×。
大きな用紙ですから、本社から幹部が来訪の際は必ず目にします。遠目に見ても「良い・悪い」がハッキリします。キーエンスの企業風土の理にかなっています。働く私にとっては当然の運用だと思っていました。
こういった実績表を運用するのは、一般消費者むけ企業のセールス部門では、よくある光景だと思います。
キーエンスは、BtoB(企業間取引)の企業ではありますが、黎明期にさまざまな職種を経験した方を中途採用していたせいか、私が在職していた20数年以上も前から、この「見える化」が進んでいたのです。
私の実績は?
記録はありませんが、さすがに頭の中でしっかり記憶しています。
「1年目」(8月デビュー)
8月×
9月○
第2四半期○
上期○
10月×
11月×
12月○
第3四半期○
1月×
2月×
3月○
第4四半期○
下期○
通期(年度)○
「2年目」
4月○
5月○
6月×
第1四半期○
7月×
8月○
9月○
第2四半期○
上期○
10月○
11月○
12月○
第3四半期○
1月○
2月○
3月○
第4四半期○
下期○
通期(年度)○ 年間事業部営業ランキング3位表彰
3年目
4月×
5月○
6月× 辞表提出。7月頭に退職
1年目後半あたりから、「個人の月次目標予算の連続未達成が許されるのも2ヶ月まで」という不文律らしきものが、営業所に浸透し始めました。熱心に業務をこなす営業担当者の意思にかかわらず、どこから湧いてでたのか、責任者以下全営業担当者が反論できない思考が、徐々に支配し始めたのは確かです。私が所属した営業所では「(業務を)やらない担当者」、いわゆるサボる営業担当者は誰ひとりとして存在しませんでした。そういう背景で、目標予算未達成という当時の結果は、営業担当者が「やらない」のではなく、「できない」のであって、指導や方針に問題があると考えるのが妥当なはずなのです。そういう意味で、この不文律は非常に不合理ともいえることです。ただこの潮流は、創業者が当時知らないことで、関与していないことであったと個人的には判断しています。
そんな環境下で、忘れられないのが2年目の夏。6月と7月が連続未達成となり、翌8月は一般の会社と同じく、キーエンスでも夏休みがあって、いわゆる実働日数が少ない月です。キツイな・・・思っていたところ、その8月から8ヶ月連続の目標予算達成を成し遂げました。私が尊敬していたグループの責任者が「長期的には効果が見込めるはずだから続けるように」と指示を受け、半年以上継続した個人の販売施策が、ついに実を結んだのです。まさに私の上司にあたる責任者の指導と方針の勝利でもあります。
もちろん、それだけではありませんね。6月に遭遇したネコの親子からの「4回の恩返し」のひとつだと、今も信じています。
写真は、初めて遭遇したときに、親子がとっさに隠れた場所そのもの(本日2014_5_10撮影。 いまは転居しましたので、もちろん敷地には入れないので、公道より望遠で撮影いたしました)。
※『元キーエンス社員の回想、通算100回』にして、学生さんむけ、社会人むけ、そして経営トップ・事業責任者むけの記事をまとめてみました(コチラをクリックしてください)。
※2017年4月追記:『見える化』について関連記事がございます。
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