本日は、平成30年(2018年)10月27日(土)
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント
元キーエンス(→アンリツ)社員、
中小企業診断士の立石です】
前回の続きです。
キーエンスからライバル会社のアンリツに転職後、
数年経った1990年代初頭からの話題です。
自社のビジネス分野であるBtoB・訪問セールスにおいて
マーケティング力を向上させて、業績伸長(=対キーエンスに勝利する)が
実現できないか、四苦八苦していた当時を振り返ります。
当時、専門職とされている外部の方との交流のおかげで、
マーケティングという分野について、
たくさんの見識を得ることができました。
平日に有給休暇を取得、
ポケットマネーで参加したマーケティングセミナー。
参加されていた方々から、お招きをうけた特別懇親会の続編です。
社外の優秀な方々と顔見知りになって、
ありがたくも、懇親会に何度か誘われるという幸運。
いちばん若い私は、指導を受ける役(聞き役のみ)。
業界は違えども、
参加される皆さんからは、自社の後輩のように扱って頂けたような
・・・今回も含め、私の会社勤務時代は、ごくごく一部の例外を除き、
本当に周囲の方に恵まれていました。
特別懇親会への参加は、マーケティングの『マ』も理解していない私には、
いつも新鮮でした。
私のみがB2B。いわゆる【プロ向け】のビジネス、【法人営業】という言葉も使われました。
アドバイス以前に
◆『【プロ向け】のビジネスにマーケティングを持ち込むのは、先見の明がある。
というのも、法人営業の企業から参加する人は、初めてだから(聞いたことが無い)』、
◆『ニッチ(スキマ)の観点で最高だ』と、褒められたりしました。
ありがたいことに、こちらから質問する機会も与えられました。
『マーケティングの業務で、
一番留意すべき点は何ですか?』
対して、参加されている方から、共通のアドバイスがありました。
『役に立つ活動』と『役にたたない活動』を
きちんと線引きする必要があると。
『役に立つ・役にたたない』という言葉で、即座にピンと来たのですが、
キーエンスの創業者の講話『良い・悪いをはっきりさせる』を
思い出しました。
真剣に業績伸長を願う方々には、共通の考え(ルール)があるのだと認識しました。
詳しく尋ねると、
【マーケティング】という用語を前面に出せば、
労せずして会社から予算が引き出せる。
経営幹部が、マーケティングに理解が足りないと、
なおさらだと(笑)・・・・
マーケティング部門に所属するものの中には、
潤沢な予算を背景に、営業部門や売上(利益)に貢献しない
無関係な行動(公私混同)をとる、残念な輩が出現する危険性があると。
(一例が)【市場調査】。
現地視察の名をかりて、国内や海外に出張。
ところが、その実態は個人観光旅行であったりする。
でも、名目がマーケティング活動であるとされれば、
責任追及や修正を求めにくいと。
まずは、行動(【市場調査】実施)の前に、
『その【行動の狙い】は何なのか?
可能であれば数値目標を出させる必要がある』と。
狙いが何も出ない(それは【考えていない】証拠
→マーケティング担当者として【考えていない】は、最悪とのこと。
あるいは、提示される狙いが会社の利益伸長に合致しないのであれば、
無駄な活動として認めないという、断固たるルールが必要であると。
当時、参加メンバーの中で、一番若手の私は、だだ納得あるのみでした。
【行動の狙い】【考えて行動する】・・キーエンスの行動指針に合致している・・・
毎度懇親会に参加される6名ほどのメンバーは、一番若い20代後半の私を除き、
全員が30代半ば。
そろそろ管理職というキャリアの方々なので、
実務能力が長けているのはもちろん、
マネージメント感覚をお持ちの方ばかりでした。
力をつける為に、上位の方に稽古をつけてもらうという手法は、
ビジネスの分野でも活きています。当時の私のように
若いうちは、稽古をつけてもらえる絶好の機会を得やすいものです。
おまけの話題
前述の、最悪のマーケティング担当者について。
ルールに従わない、正されない場合は一体どう対処するのか・・・
参加された皆さまの意見を綴ります。
外資系に勤務している方からは、
『そんな人物は、即刻レイオフ(解雇)だ』と、過激な意見がでます。
ただし、現在と同じく、どんな酷いレベルでも正社員は簡単に
解雇できないというのが、私を含めた参加メンバーの総意。
そんな中で、注目されたのが「経験談」。
『解雇は無理だが、異動させれば即座に解決する。
雇用が守られるわけだから、異動は何の問題も無い。
お遊び感覚のふざけた者は、マーケティング部門所属という
肩書を失った時点で、ほどなく自主退職する』。
非常に厳しいですが、どこか納得できる意見もでます。
正しいか、妥当かは別にして、幅広い考えは、
外の世界にでてこそ、得られるものであります。
レベルアップを目指す、皆さまの参考になれば幸です。
追記
マーケティングに関するブログ↓
『B2B(BtoB)のマーケティングは【人の策(知恵)】次第』シリーズ
第1回の記事は、
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