本日は、令和元年(2019年)10月26日(土)
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント
元キーエンス(→アンリツ)社員、
中小企業診断士の立石です】

本日は、たまのバラエティです。
バラエティで初の話題。
【歴史・政治・経済など】を綴ります。
本日は、
知っておきたい戦時国際法(戦いのルール)です。

私は、思想的に【ほぼ真ん中】だと思いますが・・・

世間には、いろんな考えの方がいて、
相対的な見方で、
左側にいる方からは【右寄り】とみられ、
右側の方からは【左寄り】と解されます。

よって、【歴史・政治・経済など】の記事内容については、
どうぞご容赦頂くか
記事自体をスルーしてくださいませ。

他国の軍隊(正規軍)が上陸
戦闘状態になったときに知っておきたいこと

【日本は他国への侵略をしない国です】と主張しても、
本気で侵略しようとする相手方には、通用しません。

外交交渉に注力しても、相手国(敵)が
『お前の国に平和憲法があろうが知らん!
国際的な非難も覚悟のうえ。武力で白黒つけてやる』も、
ありうる話しです。

さて敵国の軍が上陸してきました。

まずは、国民の生命と財産を守る、自衛隊の皆さんが最前線で阻止します。
一応、日米同盟で米軍も守ってくれるともなっていますが・・・

そこで、現場近くに住むあなたはどうしますか?
『逃げる』は、もちろん正しい選択です。

一方、即最前線に駆けつけて、
落ちている武器を拾って、戦うといった勇敢な方もいると思います。
・・・実はこれ、やってはいけないことなのです。

また、前線にある自衛隊の駐屯地あたりを訪ねて
『敵が侵攻してくるのは我慢ならない。
武器を貸してください、いますぐに私も戦います』と
意見具申しても、まずは止められると思います。
国内法で銃刀法違反になる云々もありますが、
別の視点です。

戦いにも国際ルールが存在する

理由は、戦時国際法(交戦規定)に反することだからです。
国どうしの戦いでは、ルールがあるのです。
これらのルール違反は戦争犯罪です。

【あくまで原則】(現実はそうならない場合も多々)で続けます。

国どうしの戦いは、国が保有する正式な軍隊(正規軍)どうし、
つまり、プロとプロとの戦いが基本です。

まず、国際法で禁止されている武器(化学兵器等)を使用しない限り、
前線の兵士は、戦闘中に相手の兵士をいくら倒しても犯罪にはならない
(逆に、階級昇進や勲章を授与されたりと英雄扱いされる国が大半)。

ただ戦闘中に降伏する兵士:俘虜(ふりょ:捕虜と同義)がいます。
武器を捨てて、投降する相手側の兵士です。
ここで
ルール①俘虜を虐待してはいけない(当然食事も与えなければならない)。

そして、相手かまわず攻撃してはダメという規定があります。
ルール②兵士でない一般市民(いわゆる文民)を攻撃・虐待してはいけない。

但し、保護される一般市民(文民)の側にも、ルールが定められています。
(これが意外と知られていないかもです)
ルール③一般市民の姿のままで、武器を持って戦ってはいけない

一般市民が武器を持って戦うと、敵から正規軍の兵士として取り扱われません。
つまり、降伏して保護される捕虜とは別扱い。
ズバリ【ゲリラ】とみなされます。
これも戦争犯罪です。
過去の戦争では、ゲリラは即決の裁判で処刑されるケースが
多々ありました。

最近、ヨーロッパで
武装した集団によるテロが多発しています。
戦闘中に投降するテロリストもいるはずです。
ところが、逮捕されるものが、ほとんどいません。
おそらく、相手が正規軍の兵士でないことから
降伏を認めないのかもしれません(捕虜でなくゲリラ扱い)。

スイスの場合

スイスは永世中立国です。
でも【武装】中立。
冷戦時代は、最新鋭の戦闘機、戦車を持つ
重武装でありました。

国民皆兵の国ですので、他国からの侵略があれば、
全国民が武器を持って戦います。
但し、ゲリラ扱いとならないように
戦う前に【軍服】に【軍の正式な階級章】着けて、
プロの兵士として戦うことを求められています。

前フリした内容に戻りますが、
一般人が武器を持って戦うことは、戦争犯罪なのであります。

ところで、有事の際に駆け付けた勇敢な市民が
最前線で即正規軍として取り扱われるような法律や運用って
日本にはあるのでしょうか?

原則が通じない非情な現実

また、冒頭で【あくまで原則】として綴りました。
というのも、
若し敵側が、交戦規定を守らない国の場合、
こちらがルールを守らなければならないのか?
話しが難しくなってきますね。

過去に、ナチスドイツによる占領地での蛮行(民間人の虐殺)に
ゲリラ戦で抵抗した、フランスのレジスタンスや
当時ユーゴスラビアのパルチザンなど。
もちろん戦いは、悲惨極まり泥沼化します。

そして、歴史的な事実。
戦後になって(勝敗が決着した後)、
敗戦国側の戦争犯罪人が罰せられるのは常ですが、
戦勝国の戦争犯罪人が、罰せられたなんて、
聞いたことがありません。

戦勝国が、敗戦国に賠償金を支払う歴史が無かったのと
同様ですね。
【勝った者が正しい】非情な現実です。