本日は、令和元年(2019年)6月23日(日)
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント
元キーエンス(→アンリツ)社員、
中小企業診断士の立石です】

今回のシリーズでは、
現在の【デジタルマーケティング】時代到来というトレンドの中で
B2B(BtoB:企業間取引)訪問セールスビジネス(主に製造業)の分野が、
どう関わっていくかについて、
方針、狙い(目標)・範囲、オペレート(スキル・活動)、
支えるフレーム・セキュリティ等のリスク等について、
バラバラと綴って参りたいと思います。

前回、経営トップ・経営幹部の方にとって
マーケティング分野における、私の経営支援活動で最も期待されている
最終的な狙い:目標(ゴール目標)を突き詰めていくと
売上高(利益)伸長!これがダントツの第一位だとお伝えいたしました。

もし、製造業で短期的に業績伸長を狙うなら、
時間のかかる新製品開発・市場投入よりも、
『現有の商品またはサービス』をたくさん売り切る
(要は「在るモノを売る」)ことに、まず注力することこそが、
王道でもあります。

もちろん、『現有の商品またはサービス』を
たくさん売り切るためのマーケティング活動は、
お金(予算)がかかることです。
つまり、企業活動の一環であるわけですから、
費用対効果を明らかにすることは当然です。

それについては、現在のデジタルマーケティング時代では、
ROMIReturn On Marketing Investment)】という指標が
使われるようですね。
和訳すると、“マーケティング活動の投資回収率”といったところでしょうか。

ほぼ同様のニュアンスだと思いますが、
いまから30年以上前、私のキーエンス勤務時代は、
効果測定」という用語を使っていたと思います。

相当昔の話となりますが、
キーエンスではマーケティング活動の実施に際しても、
事前目標数値の設定と成果記録、検証が必要でありました。
(何かの業務を実施することだけで良しではなく、
実施後の成果目標を、具体的数値で求められたわけです。)

・・・・・・・・かつて、ブログで綴りましたことを以下に再掲します。
例えば、販売促進の一環としてのダイレクトメールの実施。
部数(○○○部)を、○月×日に発送して、効果の目標
(レスポンス件数、その後の売上件数と金額)を明示する必要がありました。
漠然と「売上が上がりそうだから」とだけ口にしたり、
「効果がある(はずだ)」と感覚的な主張をしても、
その先の目標について説明ができなければ、もちろん却下。
以後も、具体的な思考を伴わない発言を繰り返せば、厳しく叱責をうけるだけです。
・・・・・・・・・・

(キーエンスのような)訪問セールスビジネスの企業において
マーケティング活動の結果、営業部門が最も嬉しいこと

当該分野の営業担当者にとって理想のマーケティング活動の成果は、
1 お客さまサイドから
2 レスポンス:引合(営業担当者の来訪希望・・・)が、
多数寄せられることです・・・妥当なことと思います。

以上を実現するために、キーエンスでは黎明期から、
本社の販売促進部門が雑誌広告掲載等をメインとした
マーケティング活動を実施していました。
レスポンスは、担当地区の各営業担当者に伝達され、
個別に顧客フォローを実施する手順を踏みます。
もちろん、本社部門は効果測定を実施
(実施予算執行に対して、何件のレスポンスを獲得できたか)。

引合件数が増加しても、成約できないという不思議な事態

ところが、ある問題点に直面します。
レスポンス(お客さまからの引合)に対しては、
営業担当者がフォローを実施(キーエンスでは必須の業務)いたしますが、
何故か、私の所属する販売グループは、
受注に至る確率が、圧倒的に低いという事態が続きました。

ただ、新卒営業1年目の私だけならともかく、
凄腕の先輩方も同様の結果に至ったため、
誠に不思議であったのです(営業担当者のスキル云々とは無関係のはず・・・)。

それでも、当時は「結果主義重視」であったキーエンスらしく、
「営業部門が怠慢ではないか?」と、いわゆる追及を受ける訳です。

実は、この成約率が芳しくない事態が、
当時マーケティングについて全く素人の私が、
キーエンスのマーケティング活動のデメリットに気づき
改善点(売れる施策)を見出すキッカケとなりました。

この成約率が低かった要因は、
いわゆる「ただひたすら、バタバタ貧乏に至ったこと」です。
マーケティング分野にお詳しい方は、既にお気づきだと思います。
現在でいう【マス・マーケティング】の手法における弊害です。

マス・マーケティング】の手法は、
デジタルマーケティング(Web、SNS等インターネットを活用したマーケティング活動)】時代の現在においては、
簡単に構築・運用ができてしまいます。
それ故、思わぬデメリットについて、予め熟知する必要があります。

続きは次回に

さて、経営コンサルタントの立石は・・・
B2B(BtoB:企業間取引)訪問セールスビジネス(主に製造業)を専門。
売上高(利益)伸長にむけた、営業部門強化の他
マーケティング分野のスキルのご提供・フレーム構築・運用等についても
専門・得意であります。
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