本日は、平成31年(2019年)3月31日(日)
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント
元キーエンス(→アンリツ)社員、
中小企業診断士の立石です】

明日4月1日、入社式の企業も多いと思います。
ちなみに、都心は花冷えです。
「使い捨てのカイロ」を、ご利用されるなどの
寒さ対策は、是非おススメしたいと思います。

土日がお休みの方も、本年は月曜日スタートなので5日連続勤務。
緊張される新入社員の方にとって、週末までは長いですね。
キツイ1週間かもしれませんが、すぐ慣れるはずです。
元気よく参りましょう。

同じく、明日4月1日、
新しい元号が発表されます。
そのため、本日は
平成をしみじみ意識できる日でもあります。

振り返れば、
昭和にキーエンスに新卒入社して
当時ライバルのアンリツに転職したのが
平成元年。
平成の1/3は、アンリツで対キーエンス受注競争の毎日。

以降、独立して経営コンサルタント業。
後半は、中小企業診断士の資格も取得・・・現在に至ります。

キーエンスに入社して、真っ先に教えられること。

まずは、経営理念と行動指針の重要性です。
新入社員には、行動指針全文を暗唱しているかの確認として、
筆記テストがあると思います。
行動指針には3つの意識が必要と(定義)されていて(▲▲、〇〇、■■は略)
(▲▲意識)仕事は責任を・・・(以下略)
(〇〇意識)その仕事は何の・・・(以下略)
(■■意識)仕事のやり方が・・・(以下略)

(行動指針の記事については、
>>>コチラと
>>>コチラをクリックしてください)。

句読点含めて、一字一句正確に記述できることが、求められます。
私が入社した年以降、新卒入社の方は、全員完璧だと思います
(不思議なことですか、私はキーエンス退職して30年を経た現在も、正確に記述できます)。

さて、本日はキーエンスに入社して、真っ先に教えられることの
いくつかの中で、他の会社の新入社員にとっても、
大変参考になることを綴りたいと思います。
平均年収2000万超え(記事は、>>>コチラです)のキーエンス。
その基本ルールでもあります。

(特に報告の際)『ありのままに話す』

ウソをつかない、虚偽の報告をしないことはもちろん、
自信が関与したミスについて、取り繕うようなフィルターや
成果があった際に、自身を誇示するためのバイアスも不要・・・
そんなイメージです。

お客さま宛に直販、中間業者経由でもユーザーへ直接サポート対応、
高付加価値商品開発のための顧客ニーズ収集・・・
いずれの活動でも、『事実ではない情報』は、会社を悪い方に
進めてしまうからです。

ちなみに、私はクライアント先での商品企画の会議等では、
同様のことをおススメしています。

商品企画の場で交わされる意見。
お客さまから頂いた正確な情報・事実】と
自身の所感・思い込み】が混ざって、話される場合が多々あります。
特に、その場にいる地位の高い人が【自身の所感・思い込み】を提言すると
場合により、事態は深刻になります。

キーエンスでは、上司であれ【自身の所感・思い込み】は
話すな!と、即処断されてしまうと思います。

一方、私はクライアント先で、
切り分けて話しましょう』という、事前ルールを提示しています。
まず、お客さまから得たい情報項目は何か?をピックアップ。

後に、その情報項目が入手できなかった(ヒアリングを忘れていた等)場合、
追及をかわそうと、不正確な情報で取り繕うのは、キーエンスと同じく禁止。
もし、ヒアリングを忘れていたのなら、責任追及せずに、
再度「お客さまにお尋ねしましょう」ということも、提案しています。

その後、【自身の所感・思い込み】を切り分けて討議します
(良い仮説につながる場合もあるからです)。

『優先順位』という考え方

キーエンスでは、新入社員が何かの業務をやっていると、
先輩から『いまの時間、まず(急ぎで)他にやるべきことがあるのでは?』と
注意を受けるシーンがあります。
いわゆる、優先順位という考え方です。

この思考、キーエンスでは徹底されます。
というのも、キーエンスでは、指示待ちの正社員は、
必要とされません。
キーエンスの正社員に求められるのは
【考えて行動すること】、それにつながります。

例えば、キーエンスの営業担当者。新卒入社した年の秋には
担当地区を任されます。
世間一般の営業部門では、新人は見習いであったり、
チームのメンバーのひとりとして1社を担当する場合(実体は補助メンバー程度)もありますが、
キーエンスでは、与えられた担当地区で担当(事業部)の商品を販売するのは、
(新人であれ)ひとりの営業担当者のみです。
上司のサポートはありますが、上司は別の担当地区を営業しています。
ひとりで担当地区を持つ(活動する)ということは、
たくさんの業務を伴います。
ゆえに、優先順位という思考は、欠かせないものなのです。

転職したアンリツでも、いわゆる仕事ができる人は、
【優先順位】を当然のように意識・実践されていました(尊敬できる方が多々)。
ただ、残念なことにアンリツでは、キーエンスのような
徹底した教育体制はなかったので、バラツキが生じていました。
優先順位を意識しない社員(ほとんどが、パフォーマンスが低い社員)に、
直接の指摘や、厳重に注意ができる企業風土では無かったのが、人に優しいアンリツ。
時に心の中で(『(急ぎで)まずやるべきことがあるだろう・・・』)と
さらに、突っ込んで
『いまあなたが、熱心に取り組んでいる業務、本当に必要なの?(実は、全く利益にならない業務では?)』と
眉をひそめたことが、正直何度もありました。
結果的に、よからぬことの放置(笑)というのは、業績・報酬のアップには、つながらないですね。

ブログを電子書籍にいたしました

タイトル
【私のブログ(元キーエンス社員の回想)セレクト [2]営業所勤務で知ったルールと仕組み編】

ブログを綴り始めたのが2013年頃。
キーエンスは上場企業でありますが、マスコミにも露出しない為、ベールに包まれた企業として、
当時は、誤解や憶測ばかりが飛び交っていたと思います。
「仕事が激務で【30歳代で家が建ち】【40歳代で墓が立つ】て本当?」
【超激務でブラック企業?】・
【楽に稼げる会社?】・・・
そこで、私の勤務実体験を綴ることで『キーエンスはブラック企業ではありませんが、ぬるま湯のような会社でもありません。
それゆえ高い報酬が得られるホワイト企業であります』を、是非知って頂きたいとの想いがあって、時々記事にして参りました。

月日は流れ、アップした記事の数は増えましたが、内容は頭の中のボンヤリとした記憶をつれづれに・・・の程度。
結果、あれこれ・バラバラ・まとまり無し、急に思い出したものを追記したり、複雑なリンクのブログとなってしまいました。
そこで今回、これまで綴って参りました私のブログ記事を、テーマごとにセレクトし、
まとめた内容(改定もアリ)を、電子書籍化することにいたしました。

その【第2弾】が営業編です。

4月に新卒入社して、翌月に遠く500km以上離れた営業所に赴任。
ずっと緊張していた直販営業1年その目の出来事がメインです。

※【目次】
はじめに

※営業所勤務で知ったルールと仕組み編
◆本社研修終了
◇創業者から厳命されたこと
◇全国の全営業所に配属

◆いざ赴任地へ
◇プチ歓迎会(営業所長とのやりとり)
◇出退社時のルール
◇初日から「例外なき・妥協なき徹底」を知る

◆少人数グループ制
◇責任の明確化
◇グループリーダーとグループ統括の責任者
◇『島のような配置』も業績伸長の秘訣
◇即相談・即アドバイスで新人を早期育成
◇密なるコミュニケーション
◇失注から学ぶ

◆営業担当者が毎日外出しない理由
◇顧客訪問(外出)に際して必要な手続き(ガイホウ)
◇帰社後も対面報告
◇連日外出しない思わぬ効果

◆電話応対のルール
◇基本マインド
◇外線優先
◇新人は外線を取るな!
◇電話応対の基本
◇姿勢にも厳格なルール

◆新人営業担当者の成長手順
◇ただ『フツーにやる』だけ
◇さらに『愚直に繰り返す』だけ
◇(余談)他社に見るバラツキの要因
◇(余談)他社に見る『知恵ある怠け者』

◆販売戦術(創業者の妥協なきルール)
◇即納(全品当日出荷)
◇無料テスト機貸出の効果
◇私見、無料テスト機貸出の背景(創業時のピンチ脱却)
◇環境変化に対応した無料テスト機貸出の背景
◇修理に際しての代替機貸出
◇デモ機持参で訪問の効果
◇改造には一切対応しない(新商品のみを市場投入)
◇新しい情報の収集(ニーズカードの活用)

◆全営業担当者が勉強する
◇接待無しで勉強に励む
◇技術製品の直販営業担当者、ほぼ全員が文系
◇ライバル会社の研究
◇新卒入社1年目と2年目以上の先輩との差
◇後が無い・自己完結する営業

◆本当に必要な経費は惜しまない

◆売上高にこだわらない
◇独自の【成果額】での管理
◇バーチャル事例計算
◇答えあわせ
◇値引きの実施について
◇値引き承認時に必携、『電卓』

◆営業実績の見える化
◇全営業所に欠かせない重要な備品
◇巨大な壁紙
◇私の造語、「聞こえる化(聞こえるか?!)」

◆毎月最終日のイベントは天国か地獄
◇毎月グループ単位での達成がマスト
◇天国の達成会
◇地獄の反省会
◇締め切り直前、グループ内での軍議

◆当時の働き方
◇5分前着席のルール
◇朝礼当番とお昼休み
◇労働時間と残業代
◇終業時間以降のタイムテーブル
【終日営業所編】
【終日外出・帰社編】
【前泊出張編】
◇有給休暇取得

◆著者紹介
以上

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