本日は、平成27年(2015年)7月12日日曜日
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント 中小企業診断士の立石です】

土日・祝日のテーマは「バラエティ」で、私が新卒で入社した株式会社キーエンス関連の話題です。当時のキーエンスは中小企業から大企業へ飛躍する頃でありました。現代の中小企業経営者に参考になることも多いと思います。私の頭の中の記憶を綴りますが、もう四半世紀以上過ぎたので、ボンヤリした内容かもしれません。キーエンスを退職して、当時のライバル会社に転職した後も含めて、最近は何事につけ日記を書いておけばよかったと後悔する日々です(笑)

先日、出張で新大阪駅に到着。摩天楼のようなキーエンスの本社ビルを目にしました。同じ経験をされた方も相当いらっしゃると思います。
現在の本社ビルは、私がキーエンスを退職した後に構築されたため、内部を全く知ることができません。
ただ、ウワサによれば、社内の至るところに「化石」が置いてあるそうです。
「化石」と企業(経営)とは一見関係なさそうですが、ピンときました。まさに「経営」とリンクする話題だと・・・。
本日は、経営コンサルタントとして国が認める唯一の国家資格、中小企業診断士の立場で「外部環境の変化に対応」という内容を綴りたいと思います。
現在、地球温暖化が問題となっていますが、地球物理学者の中で、地球は寒冷化に向かっていると主張する方もおられるようですね。
ただいまの地球(日本の猛暑)では考えもつかないのですが、過去に、地球全体が凍結(全球凍結)したり、相当回数の氷河期を経験しているようですから、寒冷化もあながち否定できない気がいたします。事実として、その環境に対応できなかった恐竜やら各種の生物が絶滅しています。キーエンスの社内に配置される「化石」は、経営を取り巻く環境の変化に対応できないものは、確実に滅びるという戒めであり、企業経営にリンクさせた考えに間違いないと思います。やはり、キーエンスの創業者の思考は洗練されています。

あちらこちらの経営セミナーの場で「企業が生き残るには、環境変化に対応する必要がある」と力説されることがあるようです。説得力があり、また、講演者の気合は伝わってきますが、参加された経営トップの方の中で、肝心の中身が理解できず、お困り方もいらっしゃるようです。ずっとお悩みだったのか、私と面談された際に「以前、他の先生の経営セミナーを受講したのですが、環境変化とは、具体的には何のことですか?」と、突如こちらに質問が寄せられた経験があります。
こちらの社長さんが、経営セミナーの場で聞いた「環境」とは、経営を取り巻く「外部環境」のことを指すと思います。
例えば、お客さまのご要望、競争環境、トレンド等、自社以外のさまざまな事柄です。

外部環境の変化に抗う(あらがう)ことはできない
まずは、みなさまの会社が、今後も事業(あるいは企業)を存続させるために、是非知っておきたいことがあります。
外部環境を「お客さまのご要望」として、その変化を例にとります。
独占禁止法や下請代金支払遅延等防止法に抵触する場合等を除いて、外部環境の変化(「お客さまのご要望」)に対して、みなさまの企業は抵抗できません。
この考え方は、中小企業診断士試験の第2次試験(論述)受験に際しても重要だと思います。
例えば、
これまでは無かった、複数のライバル会社との短納期競争に遭遇した企業の場合。短納期に対応できるライバル会社があまた出現してきました。従来通りに取引先を待たせていても問題ないだろうと考えていたら、もちろん競争に敗れてしまいます、
この企業へのアドバイスを問われて、
×「お客さまやライバル会社に働きかけて(談合のような類でしょうか)、短納期競争を鎮静化させる」という助言の解答は、明らかに不合格です。
また、契約は自由な為「短納期に対応できないので、注文を断る」という選択も可能ですが、断った金額を補てんできる取引が無ければ、もちろん結果はアウト、最悪は経営破たんに至ります。これが「化石」になることです
つまり、生き残るためには外部環境の変化には抵抗できず、対応できるように企業が変化する(以上の場合は、短納期対応の会社に変わる)しかないのです。

キーエンスは黎明期に、他社に無いオリジナル商品の展開で急成長しました。そして私が入社した以降は、基本的センサや(私が直販担当であった)計測機器等、既に大手を含めた複数の企業が先行している市場に本格的に参入します(これらの商品群は後発参入)。直販営業担当者にとっても会社全体としても、外部環境の変化(競争環境の激化)に遭遇したわけです。
同等の製品での後発参入は明らかに不利なのですが、それでもライバル会社を圧倒または肉薄できたのは、結果的に環境変化(お客さまの要望と競争環境)に対して、見事に適応(対応)できたからだと思います。それは、業績の伸長で証明されています。

以上のように、事業(企業)が存続するためには、「外部環境の変化に対応する必要がある」という結論に至ります。内容としては、非常に簡単なことですね。経営トップは勿論、管理職であれ一般社員であれ、会社を構成する方には、誰もが理解できる「はず」なのですが・・・。
ところが、外部環境の変化に遭遇した場合、キーエンス級の会社に二歩遅れた世間一般の会社では、いかがでしょうか?対応できない現実や事情について、 機会あれば続きを綴りたいと思います。

今回も繰返し申し上げます。
「ある日突然、キーエンス級の強い会社がライバルになった時、対処できますか?」

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